「寒い時期に、自宅内で暖房のある場所とない場所の寒暖差がつらいと感じることがありますか」という設問に、最も当てはまる項目を選んでもらったところ、6割以上の人が「常に感じる」と回答。「時々感じる」と回答した人と合わせると、9割以上の人が自宅内の寒暖差がつらいと感じていることが分かりました(図1)。
築年数別に見ると、築31年以上の住居に住んでいる人では、「常に感じる」人(78.4%)と「時々感じる」人(19.6%)を合わせて98%でした。一方、築3年未満の住居に住む人でも、「常に感じる」人(65.0%)と「時々感じる」人(26.3%)を合わせると9割以上となるなど、築年数に関わらず、9割以上の人は寒暖差がつらいと感じていることが分かりました(図2)。
「常に感じる」、「時々感じる」と回答した905人に、「自宅内で寒暖差がつらい場所はどこですか」と尋ね複数選択で回答してもらったところ、最も多かったのが「脱衣所」で7割以上、続いて多かったのが「トイレ」で6割以上、「浴室」「洗面所」「玄関」「廊下」も半数以上が回答しました(図3)。
「自宅内の寒さが原因で億劫になる家事はありますか」という問いに、複数選択で答えてもらったところ、「浴室掃除」が最も多く、半数近くの人が回答しました。また、「暖房を使用していない部屋の掃除」が2位で、3~5位には、「皿洗い」「トイレ掃除」「洗濯」と水まわりの掃除が続きました(図4)。
続いて、「自宅内の寒さが原因で掃除する頻度が減る、もしくは掃除する時間を短縮する場所はありますか」と質問し、複数回答で答えてもらったところ、1位が「玄関」で、2位~5位は「浴室」「トイレ」「洗面所」「脱衣所」と続き、浴室やトイレといった場所は、自宅内でも、寒いと掃除が億劫になり、掃除の頻度や掃除時間が減ってしまう人が多い場所であることが分かりました(図5)。
「自宅内の寒暖差が原因で体調不良になったことがありますか」と質問したところ、3割以上の人が「ある」と回答(図6)。対策をしていない場合、自宅内での健康的な生活に影響を及ぼす可能性があることが分かりました。
また、「ご自身またはご家族のヒートショックが心配ですか」という問いには、「とても心配」と回答した人が約3割、「やや心配」と答えた人と合わせると、8割近くと、ヒートショックへの関心度の高さが分かりました(図7)。
さらに、「とても心配」「やや心配」と答えた748人に、自宅内の寒暖差を和らげるためにしていることを複数選択で答えてもらったところ、「衣服で温度調整をしている」と回答した人が5割近くでした。また、4割以上の人が「入浴前に浴室や脱衣所を暖めている」「寒い場所に暖房器具を設置している」と回答しました。一方、心配ではあるものの「何もしていない」と答えた人も17.2%いることが分かりました(図8)。
「自宅内の寒暖差がなくなるなら、どのくらい費用をかけても良いと感じますか」と尋ねたところ、4割近くが寒暖差をなくすのに「51万円以上」かけてもいいと思っており、その内10.6%が「101万円以上」と回答。寒暖差がつらいと「常に感じている」人は「101万円以上」と回答した人が14.3%と、全体よりも割合が高いことが分かりました(図9)。
「自宅に床暖房を敷設していますか」と尋ねたところ、8.6%の人が「はい」と回答しました(図10)。床暖房を敷設している83人に敷設している場所を尋ね、複数選択で回答してもらったところ、9割以上の人が「リビング・ダイニング」と回答し、続いて3割弱の人が「キッチン」の回答。多くの人が、「リビング・ダイニング」のみでした。寒暖差がつらい場所(図3)で上位だった「脱衣所」や「トイレ」「浴室」に設置している人は少ないことが分かりました(図11)。
「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、在宅時間が増えたことにより、昨年の冬、自宅の暖房費が増加しましたか」と質問すると、約6割の人が「はい」と回答(図12)。また、「はい」と答えた570人を対象に、「どの程度暖房費が増加しましたか」と尋ねたところ、「少し増えた(1.5倍未満)」が最も多く、「増えた(1.5倍以上)」「とても増えた(2倍以上)」が続きました。1.5倍以上増えた人がおよそ5割いることが分かりました(図13)。
調査手法:オンラインアンケート
調査期間:2021年10月30日(土)~11月5日(金)
調査対象:全国の男女
有効回答数:968サンプル
回答者:男性301名、女性667名(10代以下1名、20代131名、30代445名、40代197名、50代140名、60代48名、70代以上6名)
※構成比は小数点以下第2位を四捨五入しているため、合計しても100にならない場合があります。
今回の調査では、寒い時期の自宅内の寒暖差がつらいと感じている人が非常に多く、また多くの方が自宅内でのヒートショックの危険性を心配していることが明らかになりました。「衣服での温度調整」や「入浴前に浴室や脱衣所を暖める」、「寒い場所に暖房器具を設置」など、自宅内の寒暖差対策について、苦労している様子も見られました。
一条工務店では、こうしたお悩みに対応できる、「全館床暖房」をご提案しています。
一条工務店の「全館床暖房」は、各部屋はもちろん、玄関や廊下、お風呂や洗面脱衣所、トイレまで、生活スペースのほぼ100%をカバーしています。どこにいても暖かく、部屋間の寒暖差も少ないため、寒い時期でもつらさを感じることなく快適にお過ごしいただけます。お客様の間取りに合わせて、設計・製造・施工まで一貫して自社グループで行うことにより、イニシャルコストをリーズナブルにご提供しています。
床暖房の快適さの秘密は、「ふく射熱(遠赤外線)式」と呼ばれる暖め方。床だけでなく、壁や天井にも熱を伝え、そこから出るふく射熱が部屋全体と身体をムラなく暖めるため、身体の芯までぽかぽかに。床暖房とエアコン暖房で身体の暖まり方にどのような違いがでるのか、サーモカメラを用いて確かめる実験では、20分で足先の温度に違いが表れはじめ、40分後にその差は歴然に。エアコン暖房は足先が冷たいまま頭部や顔は37~38℃ののぼせ状態に、一方床暖房は足先も含め全身がまんべんなく暖まった状態に。床暖房は、頭部と足先の温度差が極めて小さく、エアコン暖房に比べ健康的であることが分かります。
健康的な暮らしのために、家の中の温度差は「2~3℃以内」が理想と言われています。居住スペースのほぼ100%をカバーする「全館床暖房」なら、「家中の温度差が少ない身体にやさしい家」を実現。寒暖差による身体への負担を軽減するので、部屋間の寒暖差が原因で血圧や脈拍が大きく上昇・下降し、脳卒中などの障害を引き起こす「ヒートショック」のリスクも軽減します。
その他にも、ストーブなどと違い、火事の心配がなく安全な点や、エアコンなどの風が起こる暖房器具と違い、室内のチリやほこりを風で巻き上げることもないため、花粉症やアレルギーが気になる方にも安心な点、室内を暖めすぎず温度差を少なく抑えるため「結露」の発生を抑制し、カビ・ダニ対策にもなる点など、安心・安全にお過ごしいただけるメリットがたくさんあります。
「全館床暖房」の効果を最大限発揮できるのは、一条工務店の家が超気密・超断熱だからこそ。断熱性の高い家は、魔法瓶のように熱を逃がさず、効率的に家を暖めることができます。小さなエネルギーで家中を暖かく保てるので、暖房にかかる費用も抑えられます。そのため、冬の期間、毎日24時間点けっぱなしで稼働されるオーナー様も多くいらっしゃいます。
熱を伝えにくい「外壁」
外壁・天井・床の全てに「高性能ウレタンフォーム」断熱性を採用。外気温の影響を受けにくく、冷暖房のエネルギーも無駄にしません。
熱を逃がさない「窓」
住まいの断熱の最大の弱点となる窓には、業界トップクラスの断熱性を誇る樹脂サッシを使用。※開き窓の場合。窓種によって異なります。
換気による熱逃げを防ぐ
「換気システム」
冬の熱交換効率90%を誇る全館換気システム。換気による熱逃げを防ぎ、室内の快適さを維持します。
寒暖差のない住宅が理想的
高齢者に多い交通事故以外の不慮の事故死の7割は自宅内で発生しています。しかも交通事故死よりもはるかに多く、その第一位は浴槽などでの溺死で、冬の入浴時の寒暖差で起こる血圧や血流の変化によるヒートショックがその原因とされています。自宅内寒暖差をなくせば、ヒートショックを防止できます。
ただ、入浴時は衣服で調節することができないため、別途暖房器具を備える必要があります。寒ければ厚着、暑ければ薄着とこまめに変更できるなら衣服で調整することは可能ですが、結構手間がかかります。
厚着のまま暖房内にいれば発汗して冷えます。自宅に一歩入ればどこに行っても寒暖差のない断熱住宅は、健康維持、ヒートショック防止対策として、さらに暖房費の節約という点からも理想的と言えます。
川嶋 朗先生
1983年北海道大学医学部卒業。2003年東京女子医科大学附属青山自然医療研究所クリニック所長などを経て、14年より東京有明医療大学 保健医療学部鍼灸学科 教授。一般財団法人東洋医学研究所附属クリニック自然医療部門でも診療を行う。