好き!から始める インテリア術①
2022.11.04
インテリアデザイナーが教える、居心地のいい場所の作り方《前編》
お気に入りのインテリア空間をつくるには、どうすればいいんだろう?ついつい難しく考えたり、苦手意識をもってしまっている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、インテリアデザイナーのツジチハルさん監修のもと、自分の周囲一畳分から発想するインテリア術を、前後編にわけて解説していきます。
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お気に入りのインテリア空間をつくるには、どうすればいいんだろう?ついつい難しく考えたり、苦手意識をもってしまっている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、インテリアデザイナーのツジチハルさん監修のもと、自分の周囲一畳分から発想するインテリア術を、前後編にわけて解説していきます。
まず一畳分から見つめてみる
お気に入りのインテリアに囲まれて暮らしたい。それはきっと誰もが思うこと。でも、なにから始めたらいいのでしょう?
インテリアデザイナーのツジチハルさんは、こうアドバイスします。「いきなり部屋全体ではなく、まずは自分の周囲一畳分から(もしくは半畳分でも)見つめ直してみる」。そして「その一畳の空間を、自分にとって居心地のいい場所にする」。こうしたスペースを少しずつ広げていくことが、やがて部屋全体を、自分らしいインテリア空間へと変えていきます。
目の前のひとつのコーヒーカップも、「好き!」が詰まっているなら、それはもうインテリアの一部です。
コーヒーカップ片手に、
居心地のいい場所へ想いを巡らせて
お気に入りのインテリア空間へ
インテリアに関する3つのポイント
お気に入りのインテリアを目指すためにどんなことを意識したらいいのか、基本となる3つのポイントをご紹介します。
①「好き」から考える
大切なのは「好き」から始めること。冒頭のひと目惚れしたコーヒーカップも、その一例です。「旅先のカフェのあの居心地が好き!」「あの映画の主人公のあの部屋が好き!」など、幸せな思い出や、ときめくシーンを起点にして考えてみましょう。
②「調和」を意識する
ファッションコーディネートのとき、頭から足元まで全身の調和を考えてチョイスしませんか?インテリアも同じで、調和がとれていると心地よい空間になります。「なんとなく全体の雰囲気が合っているなぁ」。この感覚がインテリア選びにおいても重要です。
③「共通項」を見つける
経年変化の味わいのあるチェストには、同じ時間軸をもつビンテージ小物を合わせてみる。あるいは、お気に入りのアートに赤い色が入っていたら、ソファのクッションを赤にしてみる…など、これが「共通項」という考え方。取り入れやすいのも魅力のポイントです。
インテリアを構成する4つの基本アイテム
3つのポイントの次は、インテリアを構成する4つの基本アイテムをご紹介。空間における効果や、選ぶ際のコツなどを見ていきましょう。
①家具
じっくり選びたい、
インテリアの顔
家具は、場をつくるうえで中心となるアイテムです。そこでなにをしたいのか。もしくは、なにをしたら居心地のいい場所になるのか。たくさんイメージしてみましょう。コーヒータイムにくつろぎたいなら、2人掛けのソファとローテーブル。夜、ちょっとしたサイドディッシュとワインを楽しみたいなら、無垢材のテーブルに体をやさしく包みこんでくれるソファの組み合わせなど、今実現したいライフスタイルに合わせて、じっくり選んでください。
②照明
空間イメージ&心模様にも
大きく作用
一般に昼光色は寒色系でクールなイメージ、電球色は暖色系であたたかい感じ。また、間接照明をプラスするだけで、雰囲気のある空間になります。本を読むなら手元を明るく、食事をするなら料理がおいしく見えるように…など、デザインだけではなく、用途と機能を十分に検討して選びましょう。リモートワーク中の人は、作業時なら効率アップのために白く明るい色を。プライベートには、部屋全体をリラックスムードへと誘う、ほんのり赤みのある色を灯してみてください。
③美術・小物
気軽に楽しみたい個性の表現
難しく考えず、感性に従ってまずは楽しんでみるのがアートの醍醐味です。お気に入りのポスターを額に入れるだけでもアートに変身。オブジェや写真立て、フラワーベースなども並べ方次第でスタイリッシュなアートになります。季節や気分で変えながら、気軽に日常を彩ってみましょう。
④観葉植物
万能インテリアアイテム
視覚的にも心理的にも癒し効果が期待できるグリーンは、どんなテイストのインテリアにも不思議となじんでしまう万能選手です。日当たりの良し悪しなどを考え、置く環境に適した植物を選びましょう。「忙しくて世話がたいへん!」という人には、今やプロも使用するフェイクグリーン(人工観葉植物)という選択肢もあります。
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※本記事は「iikoto」2021年3月号を再編集したものです。掲載情報は発行当時のものになります
ツジ チハル さん(インテリアデザイナー)
ハウスメーカーのインテリア担当を約20年。その間、1,200件を超える住宅に携わった経験から「インテリアから始まる家づくり」の重要性を確信する。2016年、HRAU Interior Directions ,Inc. 設立。現在は、素材、カラー、フォルムなどから「心まで変えるインテリア」の提案を行っている。IIDA世界インテリアデザイナー協会 日本支部 プロフェッショナル会員/(一社)日本インテリアコーディネーター協会(icon)東京圏支部 会員/Plus Art推進会 会員
この記事のまとめ
インテリアに関する3つのポイント
①「好き」から考える
②「調和」を意識する
③「共通項」を見つける
インテリアを構成する4つの基本アイテム
①家具:ライフスタイルに合わせてじっくり選ぶ
②照明:用途と機能を十分に検討する
③美術・小物:季節や気分に合わせて気軽に選ぶ
④観葉植物:環境に合った植物を選ぶ
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