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2022.05.06
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アレルギーの症状を起こす抗原をアレル物質と呼びます。中でも害虫のダニが出す糞は強力なアレル物質。ここでは、ダニの生育条件や撃退方法について解説していきます。
家の中で見つかるダニには、もともと家の中に生息しているダニ(家屋内固有種)と、戸外から侵入してきたり、動植物に寄生したりするダニ(迷入種)があります。ダニは日本の夏のような高温多湿を好み、はじめは雄雌30匹だったものが、わずかひと夏(約2カ月半)で約1万匹にまで繁殖するともいわれています。
ダニの体長は0.3~0.4ミリメートルですが、それよりも微細な10~40マイクロメートルの糞が室内を浮遊しています。しかも、糞のほうがダニ本体より10倍も強いアレル物質となります。
下の図は一般住宅でダニの生息状況を調査したもので、じゅうたんやぬいぐるみ、ふとんなどに大量のダニが生息していることを示しています。
※出典 : 「住まいのダニ・カビ・結露」 吉川翠 他著
ダニの主な生育条件は、湿度、温度、栄養源、産卵場所の4つで、なかでも湿度が大きな要素となります。
ダニにとって心地よい温度は25~28℃です。ただし、仮に温度が5℃まで下がっても湿度が高ければ、繁殖は無理でも生き延びることができます。一方、温度が25℃でも湿度を50%にキープできれば、1ヶ月以内に死滅するといわれています。
まず、ふとんのダニ退治について。ふとんは十分に天日干ししたうえでよく叩き、掃除機を丹念にかければ、半分程度のダニがとれるといわれています。また、カーペットなど天日干しが難しいものは、防ダニスプレーで生きたダニを死滅させたうえで、死骸やフンを掃除機で吸い取るのがよいでしょう。
しかし、家中に生息しているダニを根絶するのは容易ではありません。ダニを撃退するうえで重要なポイントは、湿度コントロールです。家の中を人が健康的で快適に暮らせて、かつ、ダニが棲みにくい湿度の40~60%に保つ。そうした湿度管理を可能にするには、高気密・高断熱住宅であることが必須条件です。まずは外気の影響を受けにくい室内環境を実現し、そのうえで的確な換気および除湿を行うようにしましょう。
ダニを撃退するために
湿度コントロールを行い
ダニが棲みにくい40~60%の
湿度にキープ
高気密・高断熱住宅で
外気の影響を受けにくい
室内環境を実現し
そのうえで的確な換気と除湿を
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