住宅ローンを利用してマイホームを購入・新築・リフォームした場合、条件を満たせば住宅ローン控除を受けられます。住宅ローン控除とは、ローン残債に所定の率を乗じた金額を、所得税・住民税から控除できる仕組みです。
2023年12月22日に与党の税制調査会がとりまとめた「令和6年度(2024年度)税制改正大綱」では、住宅ローン減税の借入限度額や新築住宅の床面積要件が見直されました。
ここでは、住宅ローン減税の改正ポイントについて解説します。
子育て世帯・若者夫婦世帯に
優遇措置あり!
子育て世帯・若者夫婦世帯に優遇措置あり!
子育て世帯・若者夫婦世帯(以下、子育て世帯等)が令和6年(2024年)中に認定住宅やZEH水準省エネ住宅などを新築した場合、住宅ローン控除の上限額が拡充されます。具体的に対象となる子育て世帯等は以下のとおりです。
⚫︎40歳未満で配偶者を有する者
⚫︎40歳以上で40歳未満の配偶者を有する者
⚫︎19歳未満の扶養親族を有する者
本改正では、子育て世帯等に対して住宅ローン控除の上乗せ措置を講ずることで、令和4・5年に入居する場合における住宅ローン控除の水準を維持します。
住宅の種類 | 令和4年・5年に 入居した場合の 住宅ローン控除限度額 |
令和6年・7年に 入居した場合の 住宅ローン控除限度額 |
【改正後】 子育て世帯等が 令和6年中に 入居した場合の 住宅ローン控除限度額 |
---|---|---|---|
認定住宅 (認定長期優良住宅・ 認定低炭素住宅) |
5,000万円 | 4,500万円 | 5,000万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 4,500万円 | 3,500万円 | 4,500万円 |
省エネ基準適合住宅 | 4,000万円 | 3,000万円 | 4,000万円 |
その他の住宅 | 3,000万円 | 0円※ | 0円※ |
住宅の種類 | 令和4年・5年に 入居した場合の 住宅ローン控除限度額 |
---|---|
認定住宅 (認定長期優良住宅・ 認定低炭素住宅) |
5,000万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 4,500万円 |
省エネ基準適合住宅 | 4,000万円 |
その他の住宅 | 3,000万円 |
住宅の種類 | 令和6年・7年に 入居した場合の 住宅ローン控除限度額 |
---|---|
認定住宅 (認定長期優良住宅・ 認定低炭素住宅) |
4,500万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 3,500万円 |
省エネ基準適合住宅 | 3,000万円 |
その他の住宅 | 0円※ |
住宅の種類 | 【改正後】 子育て世帯等が 令和6年中に 入居した場合の 住宅ローン控除限度額 |
---|---|
認定住宅 (認定長期優良住宅・ 認定低炭素住宅) |
5,000万円 |
ZEH水準省エネ住宅 | 4,500万円 |
省エネ基準適合住宅 | 4,000万円 |
その他の住宅 | 0円※ |
※2023年12月31日までに新築の建築確認を受けた住宅ついては借入限度額2,000万円
なお、本改正は令和6年(2024年)限りの措置とされています。令和7年(2025年)における取扱いについては、令和7年度税制改正において検討が行われる予定です。
新築住宅の床面積要件が緩和!
合計所得金額が1.000万円以下の世帯が新築住宅を建てた場合、住宅ローン控除を受けるための床面積要件が「40㎡以上」に緩和されます。改正前は令和5年12月31日までの予定でしたが、改正に伴って令和6年12月31日までに建築確認が完了している新築物件であれば、床面積要件の緩和を受けることが可能です。
本来、住宅ローン控除を受けるためには「床面積が50㎡以上」という要件をクリアしなければなりません。しかし、子育て世帯への支援を強化する必要性、急激な住宅価格の上昇などの状況を踏まえて条件が緩和されています。
この記事のまとめ
住宅ローン減税は2025年まで延長
控除期間は原則13年間となり
省エネ住宅に対して優遇措置が拡充
■適用期限:2021年→2025年
■控除期間:原則10年間(特例13年間)→原則13年間
■控除率:1.0%→0.7%
2050年カーボンニュートラル実現の観点から
省エネなど環境性能に優れた新築住宅を対象とした優遇措置が拡充
※一条工務店の家は認定住宅の長期優良住宅
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