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10-26 健康と住まい

正しく整えて元気に! 健康姿勢①

2025.03.03

良い姿勢が健康をつくる!体の不調を改善できる簡単ストレッチ法《前編》

肩こりや腰痛がつらい。頭が重くて身体もだるい…。こんな悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。こうした不調は、実は姿勢が原因かもしれません。
今回は、姿勢を正しくすることで身体のコリや痛みを改善する方法や、不調になりにくい身体をつくるストレッチについて、理学療法士の山口正貴先生にお話を伺いました。姿勢を正しく整えて元気な身体をつくり、健康な毎日を過ごしましょう。

姿勢がもたらす影響 姿勢がもたらす影響

姿勢は見た目だけでなく、健康にも大きく関係しています。
姿勢が悪いと身体の一部に負担がかかり、それが原因で疲れやすくなったり、肩こりや腰痛などの不調が出たりすることも…。今日から姿勢を整えて、若々しく不調になりにくい「健康姿勢」を目指しましょう。

姿勢を良くすると… 姿勢を良くすると…

● 不調を予防・改善できる
● 5〜10歳若く見える
● バスト、ヒップが上がる
● ぽっこりお腹がへこむ
● ポジティブ思考になる

Point 01. その場でできる姿勢のセルフチェック Point 01. その場でできる姿勢のセルフチェック

まずは、自分の姿勢をチェックしましょう。
壁を背に普段通りの姿勢で立ち、そのまま壁につくまで後ろへ下がります。後頭部、肩甲骨、お尻、かかとが無理なく壁につき、腰と壁の空間に手のひらが入ればOK。これが医学的に良いとされる、身体に負担のかかりにくい姿勢「ニュートラルポジション」です。イラストを参考に、猫背や反り腰になっていないか確認してみてください。

ニュートラルポジション(良い姿勢)● 後頭部、肩甲骨、お尻、かかとが壁につく● 腰と壁の間に手のひら1枚分のすき間がある 猫背(悪い姿勢)・後頭部とかかとが壁につかない・腰と壁の間に手が入らない 反り腰(悪い姿勢)・後頭部、肩甲骨、お尻、かかとが壁につく・腰と壁の間に握りこぶしが入る ニュートラルポジション(良い姿勢)● 後頭部、肩甲骨、お尻、かかとが壁につく● 腰と壁の間に手のひら1枚分のすき間がある 猫背(悪い姿勢)・後頭部とかかとが壁につかない・腰と壁の間に手が入らない 反り腰(悪い姿勢)・後頭部、肩甲骨、お尻、かかとが壁につく・腰と壁の間に握りこぶしが入る

Point 02. 良い姿勢とラクな姿勢を交互に使い分ける Point 02. 良い姿勢とラクな姿勢を交互に使い分ける

良い姿勢は筋肉で身体を支えており、ずっと続けていると筋肉が疲労して痛みが出ます。一方、猫背のような悪い(ラクな)姿勢は、続けると靭帯が伸びたり関節がズレたりして痛みが出ます。肝心なのはそれぞれの姿勢を使い分けて、身体の一部に負担を溜めないこと。良い姿勢:ラクな姿勢=9:1がベストな割合ですが、慣れていない人は半々くらいから始めて、徐々に良い姿勢の割合を増やしていきましょう。

良い姿勢(筋肉を使った姿勢)背骨 椎間板 靭帯は休んでいる 痛み 筋肉が疲労 神経 悪い(ラクな)姿勢(靭帯を使った姿勢) 関節・椎間板のズレ 靭帯が伸びる 痛み 神経 筋肉は休んでいる 良い姿勢(筋肉を使った姿勢)背骨 椎間板 靭帯は休んでいる 痛み 筋肉が疲労 神経 悪い(ラクな)姿勢(靭帯を使った姿勢) 関節・椎間板のズレ 靭帯が伸びる 痛み 神経 筋肉は休んでいる

Point 02. 良い姿勢とラクな姿勢を交互に使い分ける Point 02. 良い姿勢とラクな姿勢を交互に使い分ける

どんなイスを選べばいい? どんなイスを選べばいい?

イスを選ぶときは、意識しなくても良い姿勢を保てるものがおすすめ。
股関節とひざがそれぞれ90度になり、足の裏が床につくくらいの高さで、背もたれとひじ掛けがあるものがベスト。背もたれの腰の部分がせり出していて、自然と背骨のカーブにフィットする形状ならさらに理想的ですが、用意が難しければ、イスと腰の間にクッションや巻いたタオルなどを入れて調整すると良いでしょう。

深く座って、ひざ裏に指が2〜3本入るくらい
子どもの姿勢を良くするには? 子どもの姿勢を良くするには?

近年は学校でのPC・タブレット授業やスマホの視聴など、画面を見る時間が増え、姿勢の悪化から肩こりや腰痛になる子どもが増えています。人の背骨の形が完成するのは、およそ10歳前後。その前に悪い姿勢が定着すると、直すのに時間がかかってしまいます。親子で楽しく姿勢チェックやストレッチをして、姿勢を意識する習慣をつけてあげましょう。

寝相が悪いほうが、腰痛になりにくい!? 寝相が悪いほうが、腰痛になりにくい!?

目が覚めると首や腰が痛い…なんて経験はありませんか?それは寝ている時の姿勢が原因かもしれません。就寝中も同じ姿勢が続くと、特定の部位が圧迫されて血流が悪くなり、痛みにつながります。ゴロゴロ寝返りを打ったほうが、身体のためには良いのです。枕やマットレスを選ぶ際は、実際に横になって寝返りしやすいか確認してみましょう。

SUPERVISOR 
東京大学医学部附属病院
リハビリテーション部 理学療法士 
山口正貴さん

大学在学中にぎっくり腰をわずらい、リハビリテーションに関心を持つ。卒業後、理学療法の道へ進み、2005年に理学療法士免許取得、東京大学医学部附属病院に入職。理学療法士として医療・予防業務に携わるかたわら、腰痛の研究を開始する。2016年の研究論文が日本理学療法士学会の第8回優秀論文表彰で優秀賞を受賞。『姿勢の本』など著書多数。

山口正貴さん
iikoto

『iikoto』は、豊かに、健やかに、楽しく暮らすためのヒントが詰まった、一条のライフスタイルマガジンです。無料でプレゼントいたしますので、バックナンバーページからぜひご請求ください。

※本記事は『iikoto』(2024年2月号)の特集をもとに編集しています。

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