建築前に知りたい 地盤調査の方法
2020.12.28
戸建住宅の地盤調査(機械調査)とは?建築予定地の地盤の強さが分かる!
どんなに地震に強い家も、弱い地盤で家が傾いてしまっては安心して暮らすことができません。その土地が家を安全に支えることができるか、建築前に調査しておくことが重要です。地盤調査では、地盤の強さ(地盤の支持力)、地盤の硬軟の偏り、土質、地下水位等について調べます。
ここでは、戸建住宅の地盤調査の方法について解説します。
戸建住宅は 「スクリューウエイト貫入試験」で 地盤調査
2000年に「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」が施行され、引き渡し後10年以内に住宅に瑕疵(かし=重大な欠陥のこと)が見つかった場合、事業者が無償で補修することになりました。原則として家を建てる前には地盤調査が行われることになります(ただし、法律で義務化されているわけではありません)。
軟弱な地盤の上に家を建てると、その重さに土地が耐えられず家が傾いてしまう(不同沈下)恐れがあります。不同沈下の恐れがあるとわかった場合は、地盤改良など適切な対策を行わなければなりません。
地盤調査の方法として「ボーリング調査(標準貫入試験)」「平板載荷試験」「表面波探査法」などがありますが、戸建住宅の場合は「スクリューウエイト貫入試験(旧スウェーデン式サウンディング試験)」が一般的です。
地盤調査の種類 | 主な用途 | 特徴(メリット、デメリット) |
---|---|---|
スクリューウエイト 貫入試験 (旧スウェーデン式 サウンディング試験) |
戸建住宅 | 地面に鉄の棒(ロッド)を貫入させ、地盤の状況を連続して測定。深度10m(20m程度まで調査は可能だが評価には注意が必要)までの軟弱地盤が対象で、礫(つぶて)や玉石交じりの層、固結地層には適さない。調査スペースが小さく敷地内で複数個所の調査が可能。土質はおおよそにしかわからない(土質試験には使用できない)。コストが安い。 |
表面波探査法 | 戸建住宅 | 地表面に振動機と受信機を設置し、振動の伝わり方で地盤の強度を評価。調査スペースは小さく敷地内で複数個所の調査が可能。既存構造物(建物)などがあると結果が左右されることがある。コストは安い。 |
ボーリング調査 (標準貫入試験) |
マンションなどの 大型の建築物 |
地面に穴をあけ、断続的(1mごと)に地盤の硬さを測定。硬い層でも、深くまで掘り進めることが可能。土を採取できる(土質試験に使用できる)。広い調査スペース(約4m四方)が必要。コストが高い。 |
平板載荷試験 | 道路・擁壁 | 荷重を直接地面にかけ、その反力を測定する試験(地面に穴をあけない)。直接的に地盤の強さを把握できる。荷重はバックホーなどの重機を使用するため、重機が入れるだけのスペースが必要。表層0.6m程度までしか調べることが出来ない。土質は確認できない。比較的コストは安い(ボーリングより安く、スクリューウエイト貫入試験より高い)。 |
スクリューウエイト貫入試験 (旧スウェーデン式サウンディング試験) |
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主な用途:戸建住宅 |
特徴(メリット、デメリット): 地面に鉄の棒(ロッド)を貫入させ、地盤の状況を連続して測定。深度10m(20m程度まで調査は可能だが評価には注意が必要)までの軟弱地盤が対象で、礫(つぶて)や玉石交じりの層、固結地層には適さない。調査スペースが小さく敷地内で複数個所の調査が可能。土質はおおよそにしかわからない (土質試験には使用できない)。コストが安い。 |
表面波探査法 |
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主な用途:戸建住宅 |
特徴(メリット、デメリット): 地表面に振動機と受信機を設置し、振動の伝わり方で地盤の強度を評価。調査スペースは小さく敷地内で複数個所の調査が可能。既存構造物(建物)などがあると結果が左右されることがある。コストは安い。 |
ボーリング調査(標準貫入試験) |
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主な用途:マンションなどの大型の建築物 |
特徴(メリット、デメリット): 地面に穴をあけ、断続的(1mごと)に地盤の硬さを測定。硬い層でも、深くまで掘り進めることが可能。土を採取できる(土質試験に使用できる)。広い調査スペース(約4m四方)が必要。コストが高い。 |
平板載荷試験 |
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主な用途:道路・擁壁 |
特徴(メリット、デメリット): 荷重を直接地面にかけ、その反力を測定する試験(地面に穴をあけない)。直接的に地盤の強さを把握できる。荷重はバックホーなどの重機を使用するため、重機が入れるだけのスペースが必要。表層0.6m程度までしか調べることが出来ない。土質は確認できない。比較的コストは安い(ボーリングより安く、スクリューウエイト貫入試験より高い)。 |
スクリューウエイト貫入試験
(旧スウェーデン式サウンディング試験)
戸建住宅で行われる最も一般的な地盤調査方法は、スクリューウエイト貫入試験です。
地盤にロッドと呼ばれる鉄の棒(ロッド)を垂直に突き刺し、錘(おもり)を載せて回転させたときに、ロッドがスムーズに沈んだ場合は地盤がやわらかい、逆に沈みにくかった場合は硬いと判断します。作業は1ポイントにつき30分程度。戸建住宅の場合、4ポイント以上(建物の四隅+α)を調査することが一般的で、調査は半日程度で完了します。
スクリューウエイト貫入試験は、「土質が採取できない」「一定以上の硬い地層に達すると貫通できない」といったデメリットはありますが、費用は3〜5万円程度と、ボーリング調査や平板載荷試験に比べるとリーズナブルです。
この記事のまとめ
その土地が家を安全に支える
ことができるか
建築前に地盤調査を行う
戸建住宅の場合
スクリューウエイト貫入試験が一般的
(調査期間は半日程度、
調査費用は3〜5万円程度)
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