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2023.11.01

健康と住まい 10-18[日本の発酵食文化]

カラダにおいしい発酵生活《前編》

カラダにおいしい発酵生活《前編》

生きた菌が豊富に含まれる発酵食品は、健康づくりに役立つものとして、年々注目度が増しています。それでは、発酵食品にはどんな効果があり、具体的にどんな食品があるのでしょうか?今回は、発酵食品の魅力や、より美味しく体への効果が期待できる食べ方などについて、東京農業大学名誉教授で農学博士の小泉武夫先生にお話を伺い、前後編に分けてご紹介します。発酵食品を上手に摂取して、カラダが喜ぶおいしい発酵生活を目指しましょう!

生きた菌が豊富に含まれる発酵食品は、健康づくりに役立つものとして、年々注目度が増しています。それでは、発酵食品にはどんな効果があり、具体的にどんな食品があるのでしょうか?今回は、発酵食品の魅力や、より美味しく体への効果が期待できる食べ方などについて、東京農業大学名誉教授で農学博士の小泉武夫先生にお話を伺い、前後編に分けてご紹介します。発酵食品を上手に摂取して、カラダが喜ぶおいしい発酵生活を目指しましょう!

毎日の暮らしに発酵のチカラを! 毎日の暮らしに発酵のチカラを!

ご飯に味噌汁、納豆、ぬか漬け…朝食でおなじみの光景ですが、実はご飯以外、すべて発酵食品です。日本は「発酵大国」といわれるほど発酵食品に恵まれた国。そして今や食の和洋を問わず、発酵食品は私たちの暮らしに深く根付いています。
それではまず、発酵食品とはどんなものなのかについて見ていきましょう。

What's 発酵 発酵とは、微生物によって物質が有益に変化すること What's 発酵 発酵とは、微生物によって物質が有益に変化すること

「発酵」とは、微生物の働きによって物質が変化し、人間にとって有益に作用すること。この発酵の力をもっとも身近に感じられるのが、私たちが毎日のように口にする「発酵食品」です。
ちなみに、微生物が人に有害な作用をもたらすことを「腐敗」といいます。

発酵の主役は3種の微生物 発酵の主役は3種の微生物

発酵を促す微生物は、おもに細菌、酵母、カビの3種類。菌やカビというと悪いイメージをもつ人もいるかもしれませんが、発酵にかかわる菌やカビは人間の役に立つものばかり です。

ヨーグルト
細菌

チーズやヨーグルトをつくる乳酸菌、納豆をつくる納豆菌、酢をつくる酢酸菌などがあります。

ビール
酵母

パンをつくるパン酵母、ビールをつくるビール酵母、日本酒やワインをつくる酵母などがあります。

カツオ節
カビ

味噌や醤油づくりに不可欠な麹カビ、鰹節をつくる、その名もカツオブシカビなどがあります。

発酵食品の4つの魅力

食品が発酵することで独特の風味や味わいが生まれるとともに、私たちの体や生活にとってさまざまな効果・効能がもたらされるようになります。実は、この発酵食品は、日本が世界に誇る食文化でもあるのです。その魅力を、4つのポイントにまとめました。

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魅力1 栄養素の宝庫

微生物は、発酵食品をつくる途中で、たくさんの栄養素もつくってくれます。その中には、体内で生成できないビタミンやミネラルも含まれており、発酵食品は、私たちの体に不可欠な食品といえます。

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魅力2 保存性が高まる

そのままでは腐りやすい牛乳も、乳酸菌を入れてチーズやヨーグルトにすれば保存が可能に。乳酸菌など体に良い菌には、食品を腐らせる菌を寄せ付けない効力があり、保存に最適な技術ともいえます。

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魅力3 自然の美味しさ

微生物の力で生み出される発酵食品は、化学調味料などには一切頼らない天然の美味しさがギュッと詰まった自然食品。発酵前に比べて、独特の香りや甘み旨みがグンとアップします。

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魅力4 息づく歴史と文化

カビなどの微生物の成長に適した気候風土の日本。私たちの祖先はそのパワーに早くから気づき、2000年以上も前から多様な発酵食品をつくってきました。これが現在の発酵食品文化へとつながっています。

さあ、美味しくて奥深い発酵の世界へ!
食べて快調!発酵食品で健やかに 食べて快調!発酵食品で健やかに
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発酵によって食品の栄養価は大幅にアップします。さらに、発酵の過程で栄養素が分解されて、体内でスムーズに吸収できるというメリットも。ここでは、発酵食品の体にうれしい働きをご紹介します。

健康 HEALTH
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腸内環境の調整

人間の腸には100兆個もの菌が存在し、善玉菌、悪玉菌、そのどちらにもなる日和見菌(ひよりみきん)が勢力争いをしています。 乳酸菌や納豆菌は善玉菌を助け、悪玉菌を抑制して腸内環境を整え、丈夫な体づくりのサポートをしてくれます。

生活習慣病の予防

大豆の発酵食品には、血管の壁に付着した悪玉コレステロールを除去する効果があり、高血圧の予防につながるといわれています。 また、酒粕にも血圧の上昇を抑える働きが認められており、生活習慣病の予防にも一役買ってくれることがわかっています。

美容 BEAUTY
お肌をキレイに

麹カビには、肌のくすみの原因となるメラニン色素の生成を抑える効果があるといわれています。また、乳酸菌を含む食品で腸内環境が改善され、肌荒れを解消する効果も。

アンチエイジング

発酵の過程でつくられるアミノ酸や酵素が、新しい細胞の生成を促すことで、うれしい美肌効果アンチエイジング効果も期待できます。

太りにくい体へ

とくにお酢には血行を促進して代謝を高めたり、 コレステロール値を下げたりする働きが。気になる人は、 積極的に取り入れてみてはいかがでしょう。

女性

毎日、無理せず続けることで、
体の中から元気をめざしましょう!

これまでご紹介してきたように、発酵食品は体の中から健康やキレイをサポートしてくれる、とても優れた食品です。しかし、1度食べただけで、すぐに効果が得られるわけではありません。大切なのは「継続は力なり」の精神。お好みの発酵食品を、毎日、無理せず美味しく感じられる量をとることで、少しずつ変化を実感できるようになるでしょう。

発酵食品の効果や魅力について、お分かりいただけたでしょうか?
後編では、身近な発酵食品やおすすめの食べ方をご紹介します!

毎日、無理せず続けることで、
体の中から元気をめざしましょう!

これまでご紹介してきたように、発酵食品は体の中から健康やキレイをサポートしてくれる、とても優れた食品です。しかし、1度食べただけで、すぐに効果が得られるわけではありません。大切なのは「継続は力なり」の精神。お好みの発酵食品を、毎日、無理せず美味しく感じられる量をとることで、少しずつ変化を実感できるようになるでしょう。

発酵食品の効果や魅力について、お分かりいただけたでしょうか?
後編では、身近な発酵食品やおすすめの食べ方をご紹介します!

※本記事は「iikoto」2021年12月号を再編集したものです。掲載情報は発行当時のものになります。

監修・東京農業大学名誉教授・農学博士

小泉武夫さん


福島県の酒造家に生まれる。東京農業大学農学部醸造学科卒業。あらゆる微生物と発酵食品を研究対象とし、世界中の発酵食物を味わいつくす。「発酵の学校」校長。NPO法人発酵文化推進機構理事長。鹿児島大学、福島大学、別府大学ほか客員教授も務める。近著に『最終結論「発酵食品」の奇跡』(文藝春秋)ほか、著書は140冊以上にのぼる。

小泉武夫さん

この記事のまとめ

鼻を“スッキリ”させる
セルフケア

お風呂で鼻にタオル
血行促進して鼻づまりを解消

ツボ押し
鼻の通りをよくするツボ
「天柱」「迎香」を指圧

就寝時
体の向きを変えて鼻づまりと
反対側の交感神経を刺激

衣・食・住それぞれの
生活習慣を見直して、
花粉症の予防と症状の緩和を

iikoto

『iikoto』は、豊かに、健やかに、楽しく暮らすためのヒントが詰まった、一条のライフスタイルマガジンです。無料でプレゼントいたしますので、バックナンバーページからぜひご請求ください。

※本記事は『iikoto』(2021年12月号)の特集をもとに編集しています。

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