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12-1 安全な暮らし

災害への備えは 防災グッズでOK?①

2022.10.21

今日から始める!防災のプロが伝授する、自然災害への備えと対策《前編》

2022.10.21

安全な暮らし 12-1 [ これからの防災 ]

始めよう、みんなの防災《前編》

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日本は大地震や大型台風、集中豪雨といった災害リスクを常に抱えています。いつ起こるかわからない自然災害から命や家財を守るために、各家庭ではどんな備えをするべきなのでしょうか。やろうやろうと思っているのに、ついつい後回しになりがちな防災のこと。「今日から始める!防災のプロが伝授する、自然災害への備えと対策」と題し、前後編にわけて解説していきます。

日本は大地震や大型台風、集中豪雨といった災害リスクを常に抱えています。いつ起こるかわからない自然災害から命や家財を守るために、各家庭ではどんな備えをするべきなのでしょうか。やろうやろうと思っているのに、ついつい後回しになりがちな防災のこと。「今から始めよう!防災のプロが教える、「自然災害リスク」への備えと気をつけるべきこと」と題し、前後編にわけて解説していきます。

今日から?いえ、今から!

皆さんは「もしも」に備えて、どんな準備をしていますか?大きな地震や自然災害は、もしかしたら明日起こるかもしれません。だから、始めるなら今日、いえ、今からです。そこで今回の記事では、日常の先にある防災について、ご紹介します。

これからの「防災」
3つの心得

防災というと、まず防災グッズを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。ただ、防災グッズさえ用意しておけば大丈夫、というわけではありません。防災に取り組む際に重要な3つの心得をお伝えします。

①想像してみる

もし今、大地震が起こったら…どこに避難する?家族との連絡は?そのように非常時を想像し考えることは、防災の第一歩です。災害はいつ起こるかわからないからこそ、今から意識を変えましょう。防災は非日常ではなく、日常のものなのです。

②備えてみる

防災が日常になれば、「わざわざ備えるのが面倒」とはならないはずです。そして、「備える=ものを買う」ではありません。確かに買う必要のあるものもありますが、100円ショップで済むものもあれば、すでに家にあるものだって使えます。

③使ってみる

「備えたから安心」で終わってはいけません。災害時はパニックに陥る可能性もあり、事前に使ったことのないグッズは役に立たない、と考えるべきです。いつもの生活のなかで実際に使ってみるからこそ、いざというときに威力を発揮してくれるのです。

地震に強い
家をつくろう

地震に強い家とは、大きな地震が起きたときでも、被害を最小限に抑えることができる家です。耐震性能が重要なのはもちろんですが、ここでは「今暮らしている家を、どう地震に強い家にするか」についてご紹介します。今日からすぐに実践できる対策を、部屋ごとに見ていきましょう。

家族が危険!
ケガに直結する場所

キッチンには、ナイフや包丁、お皿など、地震発生時に凶器になるものが満載です。出したままの食器はすべて割れ、刃物は飛んでくる、と心得ておきましょう。

POINT
  • ①重いもの、食器などの割れものは、低い位置に収納。重心が下がることで、棚やラックも安定します。
  • ②頭上に位置する吊り戸棚には軽いものを収納。揺れても扉の開閉を防ぐ耐震ロックで、ものの飛び出しを防止しましょう。
  • ③炊飯器、コーヒーメーカーなどの家電は、下に滑り止めシートを敷いて固定を。

万一に備え、出したら
しまう習慣を

家族みんなが思い思いにものを持ち込むリビングですが、散らかしたままだと、避難のときつまずいたり足で踏みつけたりして、ケガにつながることもあります。

POINT
  • ①ものの定位置を決め、使ったら元の場所に戻しましょう。
  • ②転倒を防ぐため、家具はできるだけ背の低いタイプを選ぶか、しっかり固定しておきましょう。
  • ③本棚の本はすき間なく詰め、本の下に滑り止めシートを敷くと安心です。また、本棚と天井との隙間に段ボール箱を詰めると転倒防止になります。
  • ④カーテンはぴったりではなく3センチほど長めに。窓ガラスが割れたとき、破片が部屋に入ってくるのを防ぎます。

避難経路にものが置いてあると、逃げ遅れの原因に

逃げ場がない、つまずいて転倒してしまった、なんてことがないように、玄関・廊下には極力ものを置かないのがポイントです。

POINT
  • ①玄関に出しておく靴は、歩きやすく履き慣れたものをひとり1足まで。
  • ②地震のときは傘も凶器になるので、玄関収納にしまっておきましょう。

TOPIC

地震のときはトイレに逃げろ…?

一昔前までは、「地震のときはトイレに逃げろ」といわれていました。というのも、トイレの四方は柱で囲まれ、ほかの部屋と比べ強度が高かったためです。しかし、現在の建築工法においては強度の差異はなく、むしろ最近はドアの密閉性が高まり、変形すると閉じ込められる恐れもあるため、玄関などへ逃げるほうがよいとされています。

揺れで急に起こされても、逃げやすい室内に

家具などの転倒、ものの落下や散乱で、出口までの逃げ道をふさがないように対策をしましょう。

POINT
  • ①落下の危険を防ぐため、エアコンや壁飾りなどの下にベッドを置かない。
  • ②散乱したもので足をケガしないよう、ベッドの下にスニーカーを常備。

たとえば同じ震度6の地震に遭っても、ほとんど被害のない家もあれば、部屋中ものが散乱して歩くのも危険な状況になり、1ヶ月以上復旧できない家もあります。防災の備えの「ある」「なし」で大きな差が出てしまいます。被災後の片付けは精神的にも辛く、なによりお金もたくさんかかるため、防災の取り組みは万全に、かつ常にアップデートするようにしましょう。

※本記事は「iikoto」2020年9月号を再編集したものです。掲載情報は発行当時のものになります。

辻 直美さん

監修:辻 直美さん

国際災害レスキューナース/一般社団法人 育母塾 代表理事
看護師として活動中に阪神・淡路大震災を経験。実家が全焼したのを機に災害医療に目覚める。2022年4月で看護師歴31年、災害レスキューナースとしては27年活躍し、被災地派遣は国内29件、海外2件。被災地での過酷な経験をもとに、“本当に使えた”防災の「自衛術」を多くの人に知ってほしいと、大学や小中学校で教えるだけでなく、一般向けの講座も行っている。近著に『レスキューナースが教えるプチプラ防災』(扶桑社)が好評発売中。

この記事のまとめ

「防災」の3つの心得​

①想像してみる
…非常時の行動を想像してみましょう​

②備えてみる
…防災グッズを準備しましょう​

③使ってみる
…グッズは実際に使ってみましょう​

災害はいつ起こるかわからないからこそ、
今から「防災」に取り組むことが大切です。​

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襲いくる脅威にただ耐えるだけでなく、その後も“災害を免れたかのように暮らせる”こと。「免災」には、そんな想いが込められています。自然の驚異からご家族を「守る」ために。その上で、平穏な日常が「続く」ように。鍛え上げたトップレベルの性能を集結させて、一条工務店がこれまでにない住まいを実現しました。

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※本記事は『iikoto』(2020年9月号)の特集をもとに編集しています。

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