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あなたにとって理想のキッチンとは、どんなキッチン?
2021.11.04
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仕事や家事のリフレッシュ方法として、自宅でコーヒーを飲む機会があるという方も多いのではないでしょうか。 カフェなどでおいしいコーヒーを飲むのもいいけれど、自分の家で自分好みのコーヒーを楽しめたらもっとゆっくりできるはず。そこで今回は、世界大会準優勝の経験もあるバリスタの鈴木樹さんに、自分好みの味の探し方、自宅でもおいしくコーヒーを淹れるコツについてお伺いしました。ひと味違うコーヒータイムで、おうち時間をさらに充実させてみませんか。
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仕事や家事のリフレッシュ方法として、自宅でコーヒーを飲む機会があるという方も多いのではないでしょうか。 カフェなどでおいしいコーヒーを飲むのもいいけれど、自分の家で自分好みのコーヒーを楽しめたらもっとゆっくりできるはず。そこで今回は、世界大会準優勝の経験もあるバリスタの鈴木樹さんに、自分好みの味の探し方、自宅でもおいしくコーヒーを淹れるコツについてお伺いしました。ひと味違うコーヒータイムで、おうち時間をさらに充実させてみませんか。
まずは、コーヒーを楽しむ前のプロローグ。コーヒーが私たちの手元に届くまでの工程、おいしく飲むための温度や抽出時間、保存方法など、自分好みのコーヒー時間をつくり出すために知っておきたい基礎知識についてご紹介します。
私たちが飲むコーヒーがカップに注がれるまでには、とても長い時間と工程を経ています。 コーヒーには「from seed to cup」という考え方があり、素晴らしいコーヒーの風味を届けるために、多くの人による一貫した生産体制・工程・品質管理の徹底がなされています。その中でも、品質管理が適正になされ、味や風味に悪い影響を与える欠点豆の混入が極めて少ない状態でお客様のカップに注がれるものは「スペシャルティコーヒー」と呼ばれます。
コーヒーの種子は、管理・保護された苗床やポットに種をまきます。1ヶ月半程度で発芽し、40〜60cmの高さになったら畑に植え替え、成木になるまで3〜5年かかります。
雨季に入ると真っ白な花が咲き、花が枯れると緑色の実をつけます。6~8ヶ月経つと、実が熟して赤くなります。こうして完熟した実を選んで収穫。優良農園では丁寧に手摘みします。
収穫した実からコーヒー豆になる種を取り出します。取り出す処理方式は、大きく分けるとナチュラル(自然乾燥)とウォッシュト(水洗式)、パルプトナチュラル(半水洗式)などが挙げられます。
1〜2ヶ月寝かせたら、脱穀機で生豆を取り出します。生豆から発育不良や虫食いのあるもの、小石、枝などを取り除き、サイズ別に分けます。
農園や生産処理場では、実際にコーヒーを淹れてテイスティングを行います。甘味、酸味、苦味、香りなどが輸出基準を満たしているか商品の品質をチェックします。
生豆を麻袋に袋詰めして出荷します。輸送中の劣化を防ぐために、ビニ-ル袋と麻袋で二重にする方法や、高品質なコーヒーなどは真空パックをして輸送することもあります。
コーヒーの味を決める要素として「お湯の温度」や「抽出時間」「挽いた豆の粗さ」「使用する粉の量」などがあります。ここでそれぞれの関係性を見てみましょう。
お湯の温度が高いほど、成分が抽出されやすく苦味やコクのある味わいに。
お湯の温度が低いと、苦味成分が出にくくなり、酸味が高くなります。
抽出時間が長くなると、コクや甘味、苦味のあるコーヒーになります。
抽出時間が短いと濃度感が薄く、すっきりとした味わいに。
※一般的な抽出時間は2分半~3分といわれています
メッシュが細かいほど苦味、甘味、コクが出ます。細かすぎるとえぐみも出てしまうので注意しましょう。
挽いた粒の大きさ(メッシュ)が大きいほど成分が抽出されにくく、味わいは軽くなります。
粉量が多ければ味わいは濃度が増し、強い味になっていきます。
粉が少なければ濃度は薄く、味わいはあっさりと軽いものになります。
コーヒー豆は鮮度が大事な、とてもデリケートなもの。いくら良い豆を購入していても保存状態が悪ければ、風味はどんどん落ちてしまいます。適切な保存方法と場所を知って鮮度を保ちましょう。
【酸素】
コーヒーは空気に触れると、周りの匂いや酸素と結びついて酸化が始まり、酸っぱさやえぐみが出てしまいます。ジッパーのついた袋で空気を抜いて閉めましょう。
【光】
コーヒー豆は光に当たると、風味や香りが落ちてしまいます。直射日光だけではなく、蛍光灯にも当たらないよう注意し、遮光性の高い袋で保存しましょう。
【熱&湿気】
温度が上がるとコーヒーの揮発性の香り(アロマ)が抜け、酸化も進んでしまいます。湿気も劣化を起こす要因になるので、夏場は特に注意が必要です。
コーヒーが一番おいしいのは、豆を焙煎してから1〜2週間後といわれています。焙煎直後は炭酸ガスが大量に発生し、コーヒー成分の抽出を阻害することがあるため、焙煎後3〜5日程度「エイジング」という豆を落ち着かせる期間を設けましょう。
後半では、自分好みのフレーバーを見つけるヒントや、おいしいコーヒーを淹れる方法、アレンジレシピなどをご紹介します。
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※本記事は「iikoto」2022年3月号を再編集したものです。掲載情報は発行当時のものになります。
Superviser・株式会社丸山珈琲
バリスタ:鈴木樹さん
ジャパンバリスタチャンピオンシップ(JBC)では、史上初の3度の優勝を成し遂げ、日本代表として出場した世界大会では全て入賞し、2017年の世界大会では準優勝に輝く。現在はセミナーの講師やゲストバリスタとして国内外でも活躍。著書に『淹れる・選ぶ・楽しむコーヒーのある暮らし』(池田書店)がある。
『iikoto』は、豊かに、健やかに、楽しく暮らすためのヒントが詰まった、一条のライフスタイルマガジンです。無料でプレゼントいたしますので、バックナンバーページからぜひご請求ください。
※本記事は『iikoto』(2022年3月号)の特集をもとに編集しています。
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